ウィリー

ー始めにー

 まだ営業は再開しておりません。1ヶ月程前には7月の連休あたりからと予定をしていたのですが、最近の感染の拡大もありますがGo Toキャンペーンとやらの騒動で、予約をしてくださった方々全員にキャンセルをして頂きました。今の所、お盆の予約も受けておりません。

 毎年8月17日に行われる地元の夏祭りも中止となりました。近所の人達も、都会で生活している子供や孫達には当分の間会えないと諦めています。八王子にいる私共の孫娘は8月17日が誕生日で、我が家の目の前で上がる花火を楽しみにしていましたが、今年は遊びに来ない事になりました。

 

ーここからおやじ便りー

 3月21日のお客さんが最後で、以来、予約は全て断っている。一時、世の中が落ち着きだしたので、人数を減らして営業再開をしようと思った。母屋の風通しを良くする為、宿泊部屋を3部屋にし、一部屋1組(1人〜2人)、満員になっても3〜6人でやる予定だった。消毒用アルコールは用意したが、フェイスマスをする気はないし、うちは皆でワイワイやりながら飲み食いするので、ソーシャルディスタンスとやらも無理である。食事の時、席を離し気味にし、多少静かに話をするようにしてもらっても、刑務所の面会みたいな間仕切りなんぞは用意する気はない。こんな状態で営業を再開するのに、気心の知れた常連さん達からの7月の連休の予約を受けた。しかし、感染者数が増えだし、しかも余計な事にGo Toキャンペーンで、あーだ、こーだとゴタゴタし、全国の老若男女に、都会に行くとコロナに罹る、都会の人はコロナを持ってくると思わせてしまった。観光地までも、ここの人は来ても良いが、ここの人は遠慮してくれなどと言い出す始末。こんな状態では、来ても楽しめないどころか嫌な思いをするかもしれない、ギリギリになって中止をしてもらった。ゴールウィークとお盆が駄目で、この先紅葉シーズンもどうなるかは分からない。

 “給付金”の事では周りの人達が色々とアドバイスをしてくれた。野沢で家が民宿をやっている知人、デザイン会社などを経営している常連さん、個人で仕事をしている友人、デザイナーの我が弟。私がパソコンを苦手にしていて、新聞もとっていず、今だにガラケーを使ってる世事に疎い爺いだと思われ心配をしてくれたのだ。お陰で今の所月々の支払いは滞ってはいない。

 他にも鬱陶しいのが、先月からずっと続いている雨/曇りの天気。この一月間布団を干せたのは一回だけだった。この春に新しく作った庭のテーブルやイスも誰も利用しないうちに黴が生えてしまった。うちは椎茸は栽培しているが、他の茸は作っていないのに色々と出ている。中にはキクラゲなんかの食せるだろうと思われるものもあるが、ちょっと遠慮している。こんな天気でも相変わらず夕方になると、猫達を侍らせ、好きな音楽を聞きながら庭で酒を飲んでいる。そんな時の最近の楽しみだが、目の前の家(と云っても200m程離れているが)の息子さん達の自転車の妙技だ。お兄ちゃんは高校生、弟は中学生、学校から帰って来ると近所の友人達と自転車で遊ぶ(と云うより競技に近い)。色々なテクニックを使うのだが、中でも凄いのが、何十メートルとウィリーで走り抜ける。勝手に遠くから眺めてエールを送っているので、近くで見た事はないが、自転車もそれなりの物なのだろう。先日、ローリング・ストーンズを聞きながら飲んでいたら、ウィリーが始まった、これがなんと曲にピッタリと合ってカッコ良かった。まさに“イェ〜イ”であった。

 

ー終わりにー

 先が見えない状態ではありますが、うちがうちらしい形で営業が出来る様になりましたら、営業を再開致します。その時は庭で酒を飲みながら、遠くから皆で一緒にウィリー小僧達にエールを送りましょう“イェ〜イ”と。